こんにちは、イギリス在住のSoyaです。
今回は前回に続き、イギリスへの駐在準備として、イギリスでのお家探しについて紹介したいと思います。
前回の記事はこちら↓
今回は実際に私がイギリスで住む家を探した経験談や、契約の流れ、大変だったことや注意点などを説明します。
イギリスへの駐在が決まった方や、渡英される方の参考になれば幸いです。
イギリスで家探し〜契約までの流れ
基本的な流れは日本と違いはありませんが、まずは流れについて解説していきます。この流れは私の実体験をもとにまとめているので、全ての方がこの流れになるわけではありません。ぜひ一つの参考にしてください。
①リロケーションサービスに依頼
駐在の方であれば、会社が家探しをサポートしてくれる場合も多いでしょう。旦那の会社は”Bristol Global Mobility”という会社に支援を依頼し、ビザ取得、家が決まるまでの滞在先確保、家探し、カルチャートレーニングなどリロケーションに関する諸々をサポートしてくれました。
本来であればこの会社が家探しも手伝ってくれる予定でしたが、私たちが最初に住むのがイングランド北東部だったため、地元の会社に再委託。そこのStephen(スティーブン)という方に物件の希望を伝えて、希望に合う物件を探してもらい内見の手配までしてもらいました。
リロケーションサービスのようなエージェントに依頼すると、自分で物件を探す手間が省けるだけでなく慣れないイギリスでの家探しや入居の手続きなども手伝ってくれるので、駐在で来る場合は頼むのがおすすめ。私たちの担当者、スティーブンはイギリス人らしからぬ仕事ぶりで感動しました。
②内見の手配
渡英後2〜3日目に、スティーブンが調べて予約をしてくれた物件へ内見へ行くことに。ずっとStephenをステファンだと思い込み女性だと思っていたので、実際に会ってみると男性でびっくりしました。
スティーブンと話していると、下記写真のリストをくれました。これはその日内見に行く物件のリストで、物件の特徴込みでリスト化してくれていました。リストには6軒書かれていましたが、内2つはもう入居者が決まってしまい行けなくなり、その他にもう1つ見れるように手配してくれたとのこと。スティーブン、仕事ができる。

住む地域がイングランド北東部で都会ではないため、家賃相場はロンドンほど高くありません。ただ家具付き物件の供給量がそもそも少なく、全然見つからないとスティーブンが嘆いていました。

またスティーブンは上記写真のように、各物件に何があったのか・何がないのかが一目でわかるリストを作ってくれていました。これをスティーブンと私が各自チェックをつけて、見落としがないか後でダブルチェックをしようねと。
何件も内見をしているとどんどん各家の印象が薄れ、どの家に何があったかは忘れてしまうもの。このリストのおかげで比較にとても役立ちました!スティーブン、素晴らしい👏🏻
③内見→申し込み
内見へはコロナ対策の関係上スティーブンと同じ車に乗れないので、車を用意してねと事前に言われていました。そこで旦那の同僚に車を出してもらい、内見へ同行してもらいました。
内見では家を見るのはもちろんですが、Landlord(大家)・ Letting Agent(仲介・管理会社)のマナーや態度も注意しながら見ていきました。仲介会社の方の中には時間にかなり遅れてきたり、対応に不慣れで頼りない人がいたりとさまざま。管理会社が信頼できるかどうかは、トラブルが起きた際に重要なので(イギリスでは何かと物が壊れたり水漏れしたりとトラブルが付き物)ぜひ対応も見ておきましょう。
気に入った物件があったのでその場で申し込みたいと相談し、帰宅後申し込みのためのオンラインフォームを記入。そこでは個人情報や仕事・年収などの他に、銀行口座、過去3年間に住んでいた場所なども記入欄がありました。過去住んでいた場所の大家からどんな人か、綺麗好きかなどのリファレンスをもらうこともあるよう。
私たちは渡英したばかりでしたが一応日本での過去3年間の住所を記入し、イギリスの銀行口座がなかったのでそこは空欄で提出しました。
④審査→契約締結
申し込みした後は、大家さんが審査をして入居者を決めます。申込者の中から家賃収入が安定している人、長く住んでくれる人、綺麗好きな人などの条件を比較しながら決めるよう。私たちは駐在期間が最長1年だったので期間はあまり長くなく、条件は良くありませんでした。
実際申し込んだ後スティーブンが大家さんに何回も連絡したにも関わらず連絡が取れず、最終的に3日ほど放置された後に別の人が入居者に決まったと言われました。この大家さんは私たちをキープしつつ、よりよいオファーが来るのを待ってそちらの人に決めたようです。
その後内見と申し込みを繰り返し、3回目でようやく承諾してもらえ契約締結へ。契約を結ぶ際、書類へのサインの他に雇用証明書・収入見込み証明書の提出、デポジットの支払いを行いました。デポジットは日本の敷金に相当し、賃料の1ヶ月分程度を支払います。
私たちは旦那の会社が家賃とデポジットを支払ってくれるので、収入見込み証明書などは必要ないのではと思いましたが、それでも必要だと言われました。
⑤入居
私たちが入居を決めた物件はいつでも入居可能な状態だったので、入居が決定した1週間後を入居日にしました。入居日に不動産会社へ行き書類へサイン後、鍵を受け取り新居へ!
家に着くと、スティーブンが「インベントリーチェック(Inventory Check)」を行ってくれました。これは壁や床などの汚れや傷など入居時の状態を記録し、退去時に自分たちによる破損や紛失がないかを確認するもの。スティーブンが細かく写真を撮りながら全ての部屋をくまなくチェックしてくれました。
また水道や電気のメーターが管理会社が記録した数値と異なっていたので、不当な請求がないよう数値を訂正してくれました。
イギリスの家探しで大変だったこと

イギリスでの家探しは想像以上に大変でした。元々家探し中の短期滞在場所で2週間過ごす予定でしたが、その期間に家が決まらなかったので宿泊期間を延長。家探しで大変だと感じたのは、主に二つです。
入居できるかは大家次第
流れでも説明した通り入居の決定権は大家さんにあり、さまざまな条件を比較した上で決定します。日本では基本的に申し込みが早い順。保証会社の審査が通らなかった場合に、次に申し込みが早かった人にチャンスが与えられます。
イギリスでは申し込みの順番はほとんど関係ありません。もちろん早く申し込まないと他の候補者に決まってしまう可能性があるので、早く申し込むに越したことはありません。ですが早く申し込んだからといって、それが重視されるかはまた別。
勤めている会社や収入、人柄やタバコを吸うかどうか、いつから住むか、どの程度住む予定かなどの生活スタイルや条件が大きく影響します。大家からすれば家賃収入が継続的に入り続けるのが最大利益なので、入居期間は長い方が有利です。
私たちは入居期間は長くても1年、実際は途中でイギリス国内で引っ越す予定があったので半年程度の予定でした。申し込んだ物件の中には、他の方が2年住むと伝えていたそうでそちらの方に決まってしまったことも。私たちが最終的に入居した物件は長期間空き部屋だったのか、割とすぐ決めてくれました。
競争率が高い地域や物件の場合は、決めてもらえるかどうかは他の方の条件次第。もしも駐在期間が決まっていないのであれば、入居期間をなるべく長く伝えるなど自分たちが有利になるよう工夫しましょう。
イギリスと日本との違い
上記ポイントも含めて、日本とイギリスでの家探しの違いにとても苦労しました。前回の記事で紹介したようなBillが含まれているかいないか、Council Taxとは何なのか、Inventory Checkの方法など、渡英直後では知らないことがたくさん。日本とは違うことが多く、自分たちだけで渡英直後に家探しをするのは難しいなと思いました。
YMSや留学で来る際は自分でやるしかないかもしれませんが、駐在員として来るならエージェントに依頼するのがベストでしょう。大家が入居者を決めかねている場合にプッシュしてもらったり、条件交渉をしたりと積極的にアプローチしないといけない場面があると、やっぱり現地で対応慣れした人がいた方が安心感があります。
まとめ
初めて訪れる文化も言語も異なる国で、家を探すのは想像以上に労力が必要。これから駐在される方や家を探している方は不安なこともあると思いますが、私の体験談が少しでも参考になればうれしいです。
ぜひ気に入る物件を見つけてくださいね!

[…] この記事ではイギリスによくある家の種類を説明し、次の記事で実際に私たちがどのように家を探したのか、大変だったことなどを解説します。 […]